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　先日、「舌の先がヒリヒリする。辛いものを食べたせいだろうか？」と訴えられる60代の女性の患者さんが来院されました。しかし、舌の表面などを診察しても全く異常がありません。患者さんも「舌をみても口内炎らしきものもないし、何でだろう？」と不安がってらっしゃいました。しかも、食事中には痛みがないとのこと。院長の診断は「舌痛症でしょう」でした。「そう、心配されなくても大丈夫ですよ」と優しく答えられ「○○さんの年代には多くみられる症状ですよ」と。患者さんはもしかしたら悪い病気じゃないかと心配されていたみたいで院長の「大丈夫ですよ」の言葉に安心されていました。
　「舌痛症」は特に更年期の女性に多く発症します。現在までのところ舌痛症の明らかな原因はわかっていません。ホルモンバランスや心理的なストレスが発症に関わっていると考えられてきましたが、さらに色々な要因が複雑に絡んでいるともいわれています。
　舌が痛い症状が長く続く場合は一度、歯科を受診されて、必要であれば心療内科などの専門診療に行かれることをお勧めします。